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病院(クリニック)・福祉施設の床材選び|転倒防止・清掃性・コストで選ぶ10種比較

病院やクリニックなどの医療機関をはじめ、福祉施設の床材選びは、利用者の安全性や快適性を左右する重要な要素です。
特に、高齢者や車椅子を使用する方が多い環境では、転倒リスクの低減や衛生管理のしやすさが求められます。
また、床材は施設の運営コストにも大きく影響するため、初期費用だけでなく、メンテナンスや耐久性も考慮する必要があります。

本記事では、病院やクリニック、福祉施設に適した床材の選び方を詳しく解説し、代表的な10種類の床材の特徴やメリット・デメリットについてご紹介します。
ぜひ参考にしてください。

目次

1.病院・福祉施設の床材に求められる基本性能

病院やクリニック、福祉施設では、住宅や店舗とは少し異なるニーズも求められます。
適切な床材を選ぶことは、安全性や衛生管理、長期的なコスト削減にもつながります。
ここでは、病院・福祉施設の床材に求められる基本的な性能をご紹介します。

(1)転倒リスクを減らす「滑りにくさ」「クッション性」

病院やクリニック、福祉施設では、利用者の転倒事故を防ぐために、滑りにくい床材であることが大切です。
また、高齢者や歩行が不安定な方のために、足への負担が少ないクッション性も重要です。

(2)衛生管理に重要な「清掃性・抗菌性」

感染対策として、床材の清掃のしやすさや抗菌性もポイントです。
待合室などのパブリックスペースはもちろん、病院の手術室やリハビリスペースなどでは、衛生管理の徹底が必要です。

(3)耐久性・メンテナンスコスト

外部からの利用者が多数行き来する可能性が高い病院・施設では、床材の耐久性の高さやメンテナンス費用も考慮すべき要素です。

車椅子やストレッチャー、重量のある医療機器などを頻繁に使うため、床材が傷みやすくなります。
耐久性が低く頻繁な張り替えが必要になる床材では、結果的にコストが高くなることがあります。

(4)バリアフリー対応(段差のない仕上げ、車椅子対応)

高齢者や車椅子利用者、歩行補助具を使う方などのために、段差のない床に仕上げられることもポイントです。
車椅子での移動に適した床材を採用することで、利用者の安全性を向上させることができます。

(5)デザイン性(安心感・清潔感を与える)

床材の色やデザインも、施設の雰囲気に影響を与えます。
落ち着いた色合いや清潔感のあるデザインを選ぶことで、利用者がストレスを感じることなくリラックスできる空間になることが期待できます。

2.病院・福祉施設で使われる代表的な床材10種類の特徴とメリット&デメリット

病院やクリニック、福祉施設で採用されることが多い床材を10種類ピックアップしました。
それぞれの特徴とメリット・デメリットを紹介します。

(1)長尺シート(ノンスリップ)

ノンスリップタイプは滑りにくく、ビニル系床材でありながら硬めで耐久性に優れます。

  • メリット:メンテナンスがしやすく、病院・福祉施設などに適した素材
  • デメリット:クッション性は低く衝撃吸収性は高くないため、長時間の歩行は不向き

(2)タイルカーペット

カーペット素材のため、防音効果も期待できます。
クッション性に優れており、歩行性もよいでしょう。

  • メリット:クッション性が高い、部分的な張り替えが可能
  • デメリット:繊維素材で汚れが蓄積しやすい、通気性がやや悪い

(3)フロアタイル

ビニル系床材でありながら、硬質で耐久性が高いです。
木目調や石目調などさまざまなデザインバリエーションがあります。

  • メリット:高耐久で清掃性がよい、インテリアに合わせたデザインが可能
  • デメリット:滑りやすい種類もある、クッション性は高くない

(4)ゴムシート

ゴム素材であるため適度なクッション性があり、足元にやさしい素材です。
滑りにくく、デザインも豊富にあります。

  • メリット:弾力性があるため転倒時にも安心
  • デメリット:施工のコストがかかる

(5)リノリウム

天然素材で作られており、環境にもやさしいのが特徴です。
アレルギーが心配な施設などにも適しています。

  • メリット:環境にやさしい、耐久性と耐火性が高い
  • デメリット:製造過程に手間がかかりコストが高い、施工が難しいため技術が必要

(6)塩ビタイル

耐久性がありながら、コストバランスに優れた素材です。
カット型と長尺型があり施設にも適した素材です。

  • メリット:高耐久、デザインバリエーションが豊富
  • デメリット:硬質でクッション性は高くない、防音性が低い

(7)クッションフロア

ビニル系床材であり、やわらかくクッション性が高いのが特徴です。
素足でも足に負担がかりにくい素材です。

  • メリット:クッション性が高い、デザイン豊富、コストが安い、メンテナンスしやすい
  • デメリット:耐久性が低い

(8)木質フローリング

木質系フローリングは、主に住宅など土足以外の場所に適した素材です。ぬくもりのある空間を作ることができます。

  • メリット:デザイン性が高い、温かみや落ち着きのある空間になる
  • デメリット:種類にもよるが土足には不向き、定期的なメンテナンスが必要

(9)畳

イグサを使う天然畳や、清掃のしやすい化繊畳などがあります。
汚れに対しては、部分的な交換が容易な点も施設での使用に適しています。

他にもクッション性もある点や、デザイン面で和風な空間にすることで、ご年配の方が落ち着いて過ごせるなどのよさがあります。
主に土足以外の場所に適した素材になります。

  • メリット:衝撃吸収性が高く転倒時も安心
  • デメリット:耐久性が低い、土足には不向き

(10)木製スポーツフロア

ダンススタジオやフィットネスクラブなど、主にスポーツを行う施設などで利用されている床です。
表面は木質系でも下地にウレタンやスポンジなど、衝撃吸収をするための工夫がされており、足元にやさしい素材です。

  • メリット:クッション性が高い
  • デメリット:コストが高い、水濡れや湿気に弱い、定期的なメンテナンスが必要

3.転倒防止・清掃性・コストで見る床材選びのポイント

ご紹介してきた床材の中で、病院やクリニック、福祉施設におすすめの床材を、導入のポイントとともにご紹介します。

(1)転倒リスク重視なら「長尺シート」「ゴムシート」

転倒リスクは施設運営者として配慮すべき部分です。
滑りにくさと衝撃吸収性を重視するなら、長尺シート、ゴムシートがおすすめです。

(2)清掃性重視なら「フロアタイル」「塩ビタイル」

汚れやすい場所で清掃性を求めるなら、お手入れがしやすいフロアタイル、塩ビタイルがおすすめです。

(3)コスト重視なら「クッションフロア」「タイルカーペット」

できるだけコストをかけたくないという場合は、低価格であるクッションフロアやタイルカーペットがおすすめです。

(4)場所ごとに床材を変えるのもひとつの方法

適した場所ごとに床材を変えるというのも、賢く張り替えるポイントです。
衝撃吸収性、耐久性、コストなどは素材ごとに異なりますので、適材適所な使い方がおすすめです。

(5)将来のメンテナンスコストも考慮する

施工時の工事代金は低コストでも、耐久性が低く頻繁に張り替えが必要になると、メンテナンスコストが割高になる可能性があります。
床材を選ぶ際は、将来かかるメンテンスコストも考慮しましょう。

(4)導入前に実際の床材サンプルをチェックする

床材を選ぶ際には、必ずカットサンプルなどでチェックしましょう。
触れてみる、傷を付けてみる、硬さを確かめるなど、素材そのものを直に確認することが大切です。

4.よくある質問

Q1. 病院やクリニック、福祉施設の床材は、なぜ専用のものを選ぶ必要があるのですか?

病院やクリニック、福祉施設では、転倒リスクの低減、車椅子や歩行器のスムーズな移動、衛生管理のしやすさなど、一般住宅とは異なる安全性・機能性が求められるためです。
耐久性や清掃性も重要で、専用の床材を選ぶことでトラブルを防ぎ、快適な施設運営が可能になります。

Q2. 転倒によるケガの防止に特に優れた床材はどの種類ですか?

転倒防止には、ノンスリップ加工の施された「長尺シート」や「ゴムシート」がおすすめです。
特に、濡れても滑りにくい仕様の床材を選ぶことで、リスクを大幅に軽減できます。
転倒時の衝撃吸収性では「畳」なども適しています。

Q3. 清掃が簡単で、衛生管理がしやすい床材はどれですか?

抗菌・防カビ加工が施された「長尺シート」や「塩ビタイル」「フロアタイル」などが清掃しやすく人気です。
特に長尺シートは継ぎ目が少ないため、汚れが浸透しにくく、「塩ビタイル」はアルコールや中性洗剤での清掃にも耐えられるため、衛生管理に適しています。

また、「リノリウム」は天然素材由来の抗菌・自浄作用があり、環境やアレルギーへの配慮から病院・介護施設でも一部採用されています。

Q4. 床材選びでコストを抑えたい場合、どんなポイントを重視すべきですか?

初期費用だけでなく、耐久性やメンテナンスコストも考慮することが大切です。
短期間で交換が必要になる床材よりも、多少高価でも耐久年数が長く、修繕頻度の少ない素材を選ぶ方が、結果的にコスト削減につながります。

Q5. 車椅子利用者に配慮した床材には、どのような特徴がありますか?

車椅子や歩行器の移動を妨げない「適度な硬さ」と「滑りにくさ」を備えた床材が理想です。
また、段差のない施工や、衝撃吸収性を持つクッション性のある床材も、安全面で大きなメリットとなります。

Q6. 床材の張り替えリフォーム時に、営業中でも施工は可能ですか?

部分施工が可能な床材や、短時間で施工できる床材を選べば、施設を完全に休止せず、営業しながら段階的にリフォームできるケースもあります。
事前に業者と工期や作業工程について、しっかり相談しましょう。

5.まとめ

病院やクリニック、福祉施設における床材選びは、安全性、衛生管理、コストのバランスを考慮しながら選ぶことが重要です。
長尺シートやゴムシートは転倒防止に優れ、フロアタイルや塩ビタイルは清掃性が高く、タイルカーペットやクッションフロアは低コストで導入しやすい特徴があります。

また、施設内の用途に応じて床材を使い分けることで、最適な環境を構築することが可能です。
導入前には床材サンプルをチェックし、実際の使用感を確認することで、より納得のいく選択ができるでしょう。

長期的な視点で床材を選ぶことで、利用者にとって安心で快適な空間を提供し、施設の運営効率向上にもつながるはずです。
適切な床材選びを行い、よりよい施設環境を整えましょう。